LA UNNEラ・ユンヌ2004年

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表参道のモリハナエビルにオープンしたラユンヌのショップ展示什器です。和のものと洋のものを混在させながらあくまでも日本人が使う、「現代の和風」とも言うべきショップコンセプトによる生活雑貨から家具に至るコレクションを展示する展示什器です。展示什器はあくまで目立たず、本来は空気の様な存在を目指すわけですが、和のもつ清潔感を引き出すため造作の端部や形状には様々な工夫を施してあります。

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バスルームなどの水回りで使うサニタリー用品展示スペース。オープンの棚で向こう側が抜けています。シルバーの仕切はMDFを銀粉入りの塗料で塗装したもの。オープンの棚の剛性は各セルの右側にあるマット調の白い箱で保っています。

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棚を横から見た様子。木口の見付けを2mm残してテーパを掛けてその「薄く鋭利な」表情を作ろうとしました。テーパー面には白い箱をあてがい、材料の肉厚を消しています。

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端部は段状です。大きな面の存在を分割することによって消しています。

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続けてご紹介するのは木製(フラッシュ楢突板貼り)の商品群です。

  • 棚板が木製フラッシュのもの
  • フレームを組んでガラスをはめたもの
  • 上から引き出し最上段が覗けるもの

があります。側板と棚板と引き出し前板が全て離れ板が空中に浮遊する軽快な感じを目指しました。和の雑貨を展示する引き出し付きショーケースです。最上段の引き出しは天板がガラスになっているためそのまま覗き込めます。下の方の引き出しはそのまま在庫の収納も兼ねます。同時に引き出しを段状にせり出させれば階段状の展示スペースとなります。和の感じと展示什器のマッチングを試みました。

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島什器です。最上段の引き出しはそのまま天板のガラスを通して展示品が見える様になっています。その下の引き出しはすべて在庫のストック棚です。「展示」と「収納」を兼用した新しいスタイルの島什器です。

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また島什器の引き出しは写真の様に側板、天板、そして上下の引き出しに接していなく面材は全て隙間をもって「浮遊している」形です。

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上部からの照明が当たった様子。引き出しの中に「箱庭」の様な展示空間が作られます。

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端部のディテール。端部も側板にテーパーを取り、線で接する形をとります。面と面が線で接する様子。