MTK-01フットマッサージャー2000年
足揉み機、フットマッサージャーの新型のデザインです。これはマッサージ器全般的に言える事ですが「リラックス」を与えようとするとどうしても機器そのものは無骨な形に収束してしまいます。マッサージ機器は大きく「もみ機能」と「たたき機能」からなります。その両方で対象物である「人」をおさえなければならないのでその重量に対する対応、及びモーターの回転で機器そのものが動かないようにもしなければならないので必然的に「安定した形状」にならざるを得ません。また「人を揉む」という機能は生理的にも有機的な動きに近づかざるを得ません。すなわちマッサージ機器は「安定した有機的な形状」にならざるを得ないという宿命があります。
一方私達はこのフットマッサージャー(足揉み機)をデザインするに際し
- 一人暮らしの女性が買いたくなる形
- 一目見てそれが「マッサージ機器」とはわかりにくい
という目標を立て「安定した有機的な形状」からの脱却を図りました。
フットマッサージには通常「もみ」部分に巻き込み防止のカバーが付いています。ここではそのカバーを付けずにもみ本体を露出させる形の構成をとりました。ゴムとイボイボ部分は機能的にどうしても必要なのでこの部分を円筒(正確にはラグビーボールの形状)をくり抜いた結果露出してきた内部、と位置づけ、視覚的にそのものがない状態が想像出来る形を目指しました。
円筒をくり抜いた結果露出してきた内部を顕すために、駆動部分に僅かですが傾斜を持たせ、その傾斜が回転する事によりそ水平方向の動作を感じることがます。
操作パネルのディテール。ラグビーボールの一部を切り取ったような凹部を設け、そこに操作ボタンを集中させました。