CAVIANビーズ展示販売用店舗什器2004年

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ビーズを展示販売するためのガラスを使った展示台のプロトタイプデザインです。
ビーズそのものを浮遊した感覚の中で展示するため、そのプレートであるガラス台も浮遊感覚のなかに置く、ことを目指しました。強化ガラスをワイヤーで吊り、そのワイヤを最小限のアングルのフレームで押さえるシステムです。ガラスショーケースの様な閉鎖性を持たず、一方で「棚」的な単調さを排除した「浮遊するガラス棚」のイメージを模索しました。

プロダクトデザインは「機能を無視したデザイン」ではあり得ません。むしろその機能を引き出す、無駄なものを削ぎ落とす行為にこそデザインとしての作業の本質があります。このガラス棚は展示ケースとしての基本的な機能「モノが置ける」という行為だけを形状に残し、他は切り捨てていったつもりです。更に言えばその棚板が透明なガラスであるため、「浮遊するガラス板」以外の要素は極力削ぎ落とされ、余分な装飾を一切排除したミニマルデザインを求めました。

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単体として使われた場合の様子です。基本的にはこの様に単体のアイランド型として使われるケースがこの店舗用什器にとっては最も条件の悪い設定になります。逆に言えばこのアイランド型での単体使用で成立していればあとは「壁什器」として、もしくは「背中合わせのアイランド使用」となるので号フレームの剛性が確保出来ます。

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単体での使用例を見下げた様子。下のボックスは照明ボックスであり同時に在庫品の保管場所にもなります。ガラス棚の上は常にビーズが光りながら展示され、照明器具のスペースを避けたところに在庫がスライドレールの引き出しで収納される形になります。

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ガラス棚を背中合わせに置くとこの様になります。単体として存在する場合とこの様な背中合わせで配置する場合を想定しています。背中合わせの場合、中柱という考え方を取れば柱はもっとスリムになりますが、 ここではガラス棚をあくまでも「単体」として存在させその組み合わせのシステムはあくまでバリエーションの一環であるためこの様になりました。

ご存知の方はあまり多くないと思いますが、これ、私どもで設計した秩父看護専門学校のPC(プレストレストコンクリート)躯体のフレームに似ています。実際に背中合わせにしてみるまで気づきませんでしたが、ガラスプレートをPCスラブに置き換えると考え方はそのままです。