AK-05福祉施設家具-051997年
老人保健施設に特化した家具として開発された一連のシリーズです。痴呆性の入所患者を前提とした考え方に基づき機能面をとらえ同時にその機能を満たした上でのデザインの展開をしたものです。従来の商品がスチール家具の延長として捕らえられていた事に対してここでは樺のバーズアイメープル材を重点的に用いて、そういった施設で求められる木の感触と同時に軽やかな構成を試みました。
この収納棚は両面から使える棚です。片方は介護職員が入所者の洗濯物を受け取る側、もう片側は洗濯室です。洗濯室で一人一人の洗濯物が畳まれこのロッカーに入れられ、それを介護職員が受け取り入所者に渡すための媒介ツールです。扉はアクリルのフロスト板で中身は見えないけれども入っている気配はわかる仕掛けになっています。