AK-04福祉施設家具-041997年
老人保健施設に特化した家具として開発された一連のシリーズです。痴呆性の入所患者を前提とした考え方に基づき機能面をとらえ同時にその機能を満たした上でのデザインの展開をしたものです。従来の商品がスチール家具の延長として捕らえられていた事に対してここでは樺のバーズアイメープル材を重点的に用いて、そういった施設で求められる木の感触と同時に軽やかな構成を試みました。
療養室の間仕切り壁と収納を組み合わせたユニットです。入所者の家族の希望として一番多いのは「個室」。一方でその単価また施設全体の面積の配分からどうしても6人部屋、4人部屋は出来てきます。これらはその様な「相部屋」を仕切って「個室化するための装置」、更にはその装置をして居住のための機能を組み合わせる、その様な「タッパの高いパーティション」を採り入れたシステムです。 高さは2種類あり、しかも互い違いに使うため背面も仕上げて反対側の壁面として調和する様にしました。ベッドサイドキャビネット、パーティションとセットで使う事により囲われた空間に於ける個室感覚を作り出す事を試みました。