AK-03福祉施設家具-031997年
老人保健施設に特化した家具として開発された一連のシリーズです。痴呆性の入所患者を前提とした考え方に基づき機能面をとらえ同時にその機能を満たした上でのデザインの展開をしたものです。従来の商品がスチール家具の延長として捕らえられていた事に対してここでは樺のバーズアイメープル材を重点的に用いて、そういった施設で求められる木の感触と同時に軽やかな構成を試みました。
補助手摺りの付いた脱衣棚として開発しました。これはその壁面収納棚です。壁面の棚に手摺りを取り付ける。基本的にはその行為を前提に開発されたものです。手摺りブラケットは市販の製品に併せたサイズとし、そのブラケットを挟み込める形状で仕切板を二重にしました。
従来の手摺りブラケットはその座面にある程度の設置面が必要なため、どうしても板の端部に取り付く事は不可能でした。ここではそのブラケットの取り付け構造に対して新しい提案がなされたと考えられます。