AK-01福祉施設家具-011997年

AK-01

福祉施設、特に老人保健施設に特化した家具として開発された一連のシリーズです。痴呆性の入 所患者を前提とした考え方に基づき機能面をとらえ同時にその機能を満たした上 でのデザインの展開をしたものです。従来の商品がスチール家具の延長として捕 らえられていた事に対してここでは樺のバーズアイメープル材を重点的に用いて、 そういった施設で求められる木の感触と同時に軽やかな構成を試みました。

AK-01

療養室内に於ける個人利用のキャビネットです。
偶部を各面が1点で接する構成とする事によっ て、全体的に軽い雰囲気を作り出す事を試みました。 面と面が直角に交差する時に必ず生じるその「面材の厚さ」。ここではその厚さを先端を絞ることによりシャープに軽やかに表現し、素材の持つ重量感を排除出来ればと考えました。

AK-01

この手の商品はすべてこういった形で「本人利用」となっていますが現実問題としては本人が使うのは難しく、入院患者の家族の方に使われるケースが殆どです。そうなると管理そのものも施設側にゆだねられることになるためこうした「鍵」のあるキャビネットが必要になります。問題はその鍵の管理。通常施設では100床単位で入所者がいるためこんなキャビネットの鍵でも管理するとなれば100単位の鍵が必要になります。そういった面もここでは解決しています。

AK-01
AK-01

ワイヤーとそれをつかむグリップで独自の建築金物の世界を作っている荒川技研工業がその自社商品をインテリアに応用、発展させていこうとしているPaletoolを展示発表するための展示ブースを東京ビックサイトのインテリアフェアの会場で構成したものです。各展示ブースはそれぞれコマ割りが決まっていてそのコマの中での展開となります。