これから家を建てたい方へ

業務案内(建築デザイン)

5.実施設計

上記基本設計をもとに実施設計に入ります。世間一般で言われる「設計図」とはこの実施設計図の事です。実施設計図は次の要素を持ちます。

  • 施工会社が実際の工事を進めていくためのベース
  • 施工会社が工事費の見積もりをする上で、また建築主と施工会社が工事契約を交わす上でのベース

すなわち実際の工事ならびにその金額的な規準はすべてこの実施設計図をもとに行われます。実施設計は我々設計事務所にとっては膨大な作業になってきますが、一方建築主の方と相談する内容は詳細に及ぶ反面、重大な相談はそんなにありません。逆に言えば重大な相談は「基本設計の時に全て決めてしまいたい」、というのが作業を円滑に進めるために重要です。もちろん実施設計段階での大きな変更はこれまでも多々あります。でもその時は基本的な指針が変更されながら同時に詳細を決めていかなくてはならない事態となるため、作業に手戻り、中断が生じます。もちろん「モノ」を作っていく立場からすればそれは日常的な事で取り立ててどうのこうのという話ではないのですが、私が一番恐れる自体はそこでの「誤り」です。建築は一品生産のため、常に試作品を作ってそれを完成品と呼んでいる様なものです。しかるに工業製品の場合はその「誤り」は次の試作品の時に直せば済むのですが、建築はそうはいきません。すなわち何らかの不利益が生じます。それを極力無くす意味でも基本設計の段階では何回も見直し、何回も相談し、納得して実施設計に入る、というのが最もベストな方法であると言えます。

実施設計段階で私達が持ちかける相談内容は次の様な内容です。

  • 仕上材料の選定
  • 設備端末(照明、コンセント、水栓等、衛生器具等々)の仕様、位置
  • 各部の寸法

上記以外の項目は原則私達の方でこれまでの経験に基づき仮決めをして最終的な実施設計図を完成させます。