SPRTVSPORTIVA(スポルティーヴァ)2009年

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町田の国道246号線と八王子街道の交差点の一画に位置するSPORTIVA(スポルティーヴァ)の内装計画です。多くのカーディーラーが林立するこのあたりにもともと建てられたカーディーラとしての建物を受け継ぎ、その建物のリノベーションとして計画、これまでそこにあった装飾を一切排除、純粋に並ぶ車を見せるための装置として計画されました。

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この計画ではそこにあった既存の建物の造りが、カーディーラーとしての要素は持ちえながら一般的な建築と少し異なる点があり、それをどのように取り込んで行くかに自ずと集中していきました。まず建物が床面をGLより1m近く持ち上げられている点。これは展示車の足廻りにほぼ目線を合わせることが出来る効果を得られます。それは一方で外から一瞥で展示車を把握出来ない、という弊害も持ち合わせます。いずれにせよショールームであるために車の頻繁な出し入れが必要であり、従来のスロープでは車高の低いフェラーリはその腹を擦る可能性があったため新たに長いスロープを新設する運びになりました。もう一点、外壁のガラス面を傾けている点。これにより道路を走る車、特にそのヘッドライトの映り込みを防げるという効果が得られます。これはそのコストを度外視すればショールームとしての見え方は非常によく、特にその視点が人であれ車であれ自分の姿がガラスに映らない状態で中の車を見ることが出来るので斬新な解決と言えます。

こういった建物そのもの持つ特色を生かしつつ、同時にそこに存在した恣意的な装飾を排除し単純な構成の中に新たなショールームを再構築しようとここでは試みました。

左:上:床面とそれに対峙する独立した壁面はその稜線を境に黒と白に分かれます。

右:下:白い壁面を背景にしたスポーツ仕様の白いフェラーリ。天井も併せてモノトーンの構成。

左:上:自立型壁面を背景に車はその輪郭をくっきりと現します。

右:下:屋外展示はややもすると駐車場と見間違える可能性も高いため特に中古車の場合は積極的に活用されてきませんでした。しかしそのレベルを上げることで「展示」していることを明確に示すことが出来、しかも内外一体、またそれを仕切っているガラス面が室外に向けて傾斜しているため人の姿が映らなく透き通った一体感を持たせることが出来ます。

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ショールーム部分を隣接する川の対岸から見た様子。屋外展示場も含めフロアの下にLEDのライン照明を埋め込み、夜間、ステージが地面から切り取られた形になります。

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内部の床面がGLから約1m上がっている点、これを利用して視覚的に室内外一体に見える屋外展示場を設けました。写真はその様子。屋外展示はややもすると駐車場と見間違える可能性も高いため特に中古車の場合は積極的に活用されてきませんでした。しかしそのレベルを上げることで「展示」していることを明確に示すことが出来、しかも内外一体、またそれを仕切っているガラス面が室外に向けて傾斜しているため人の姿が映らなく透き通った一体感を持たせることが出来ます。

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巨大なワンルームである内部空間の、その傾斜により天井の低いところに事務所、及びバックヤードが集中してとってあります。そのスペースだけを白い独立した壁で囲い、天井はショールームと一体で通しながらも上部を透かしながらで自立させています。
天井に到達しないで自立する壁は周囲の黒い仕上げ材とハイコントラストでつり会いながらそのまま車の背景として機能します。

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自立する白い壁のエッジに併せて床のパターンが変わります。黒い方の床はそのまま矩形を保ちながら外に連続して屋外展示場となります。白い方の床は切り取られた余白。

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